2022.03.22
こんにちは。Universal OOH編集部です。
この記事では、山手線をはじめとするJR東日本の首都圏各路線に設置されている媒体「トレインチャンネル」について解説しています。
「電車内のサイネージの活用方法や効果・事例が知りたい」「トレインチャンネルに出稿するメリットは?」などの疑問をお持ちの方におすすめなコラムとなっています。
トレインチャンネルとはJR東日本の電車内ドア上部左側に設置されているサイネージのことを指します。案内板表示の横に設置されており、一両に8面設置されています。
デジタルサイネージであることから、広告やコンテンツ番組を含めた最大20分(山手線以外は最大25分)の編成が、一日に何回も繰り返し放映されるのが特徴で、これは「ロール放映」とよばれます。
本項目ではトレインチャンネルがどのような媒体なのかを解説していきます。
トレインチャンネルの魅力はなんといってもその広告の訴求力です。1車両に8面設置されているトレインチャンネルですが、始発から終電まで最大のロール数となる20分で回るとすると、山手線では1画面当たり15秒CMが1日61回※ 放映されることになります。日本鉄道広告協会(JAFRA)が定義する「広告到達率」の推計では、トレインチャンネルが分類される車内ビジョンの項目の平均値は39.0%となっています。これは掲出期間に乗車した人のうち、39%の人がトレインチャンネルの広告を認知しているということです。
※Universal–OOH編集部調べ。各路線の運行・編成状況により異なり、必ずしも放映回数を保証するものではありません。
トレインチャンネルは電車の乗客にとって、案内表示を見る際に必ず視界に入ってきます。
コロナ禍で移動者が減少している今、交通広告の価値についても議論が交わされていますが、
トレインチャンネルのように、広告を見ることを強制することはなく視聴が自主性にゆだねられているメディアは数少ない貴重な存在です。実際、「生活者の選ぶ『好きな広告』のトップは交通広告、約3人に2人が好きと回答、次いでテレビCMや新聞広告・雑誌広告、ラジオCM等のマス広告が続き、WEB広告に関しては「好きは3割弱にとどまる」といった調査結果が明らかになっています。
トレインチャンネルの特徴として、コンバージョンにつなげやすいといった利点もあります。
車内ではスマートフォンを利用している人が多く、気になる広告があればその場で検索する、申し込みをすることができます。実際に交通広告接触後に約3割の人が車内で検索を行い、2割がSNSで拡散、商品を購入したという調査結果が出ています。(出所:「第一回交通モバイル調査」2015年 jeki)
また、通学や通勤で利用する人は同じ広告を何度も目にする可能性が高く、徐々に興味が醸成され、コンバージョンにつながる可能性があります。
トレインチャンネルは複数の商品設定があります。
大きく分けると、首都圏全体をセットにした「全線セット商品」、京浜東北線や埼京線など個別の単線に出しわける「単線商品」の二つで、路線ごとに異なる金額の商品が設定されています。
JR東日本の首都圏全域の路線にCMを流せる商品です。
沿線別のクライアント(商業施設、クリニック、学習塾など)におすすめ
※ハイパー枠料金:4素材以上の複数素材を流したいときに発生するオプション料金です。
女性専用車トレインチャンネル…女性専用車両の運行をしている4路線のトレインチャンネルに放映ができる商品です。
コンテンツ連動商品…花粉指数や紫外線指数等のリアルタイムな気象情報コンテンツと連動させた広告展開が可能な商品も取り揃えています。
天気予報ジャック…トレインチャンネルの天気予報コンテンツに広告主様の企業名や商品名の冠をつけることができるジャック商品です。
2020年にジェイアール東日本企画(以下、jeki)は、デジタル広告配信を行う位置情報系プラットフォーマーである株式会社unerry、Cinarra Systems Japan株式会社、株式会社スイッチスマイルの3社とそれぞれ連携し、IoTセンサー等を用いた広告商品のテスト販売を開始しました。
参考:JR 東日本交通広告と位置情報系ターゲティング広告配信をセット商品化! 首都圏移動者をターゲットとしたオンオフ連携商品のテスト販売を開始します。
BeaconやWi-FiといったIoTセンサーで捉えた首都圏の移動者をターゲットとし、交通広告とスマートフォンへのターゲティング広告配信がセット商品化されました。この商品はトレインチャンネルでも活用することができます。
■モニター写真
■意匠画像
提供:株式会社KADOKAWA
企画・制作:株式会社ジェイアール東日本企画
トレインチャンネルが初めて設置されたのは2002年、当時の山手線新型車両に伴って導入されました。運行情報の案内表示がデジタルサイネージに切り替わると同時に、その横に広告コンテンツを放映する専用サイネージとして設置されました。
当初は音が出ない等の理由で評価が低かったものの、クイズ番組などのコンテンツが人気になったことと、その後各線で導入が進み、ネットワーク数が増えたことから、満枠稼働の人気媒体となりました。2019年度までの売り上げは設置面数が増えるにつれて、右肩上がりで上昇し、総額90億円まで達しています。
現在では、JR東日本10路線に設置されその総数は約45,849面(2020年2月時点)にも上ります。トレインチャンネルの展開を契機に他電鉄でも車内サイネージの導入が進み、首都圏では電車内にサイネージがあることはいまや見慣れた風景となりました。
※記事内の広告料金はすべて消費税を含みません。