2025.05.22
CLIENT
TikTok Japan
AREA
新橋
CASE
新橋エリアの駅広告、屋外広告
こんにちは、Universal OOH編集部です。
2024年秋、新橋エリアにTikTokのクリエイティブが多数出現しました。
ビジネスのイメージが強いエリアで、なぜTikTokの広告なのか?
生活の中で接触するTikTokの広告は、とても印象に残るものが多いです。
仕掛け人であるTikTok Japan徳永様、高岡様に、Universal OOH編集部の林がお話を伺いました。
写真左:TikTok Japan執行役員 マーケティング本部長 徳永裕之 様
写真中央:TikTok Japan マーケティング本部 高岡翼 様
写真右:ジェイアール東日本企画 Universal OOH編集部 林知寛
※取材時点
―御社が展開されているサービス「TikTok」について教えてください。
TikTokは、世界で月間10億人以上が利用するショートムービープラットフォームです。日本でも利用者の層は広がり続けており、規模の大小に関わらず多くの企業や自治体などでも活用されています。TikTokには、学び、スポーツ、音楽、食べ物、美容、ファッション、アートなど、非常に多様なジャンルのコンテンツがあり、さまざまなコミュニティがカルチャーを築いています。
―お二人が所属するマーケティングチームの現在のKPIを教えてください。
さらに多くの方々にご利用いただけるよう、TikTokのプラットフォームとしてのブランドイメージの向上をKPIとしています。
―KPI達成においての、現在の課題感があれば教えてください。
TikTokはすでに多くの方々に認知いただいていますが、市場参入当時のイメージが未だに根強く、依然としてそのイメージを持つ方が多く、「自分向け」だと考えてもらいづらいことが課題だと感じています。
―今回実施した広告施策について教えてください。
2024年の秋に実施したブランディングキャンペーンでは、特にまだTikTokを使ったことがない方々へ、「TikTokでは一人一人に合った幅広いジャンルのコンテンツに出会えること」を伝えていき、よりTikTokを自分ごと化してもらうことを目指しました。その中で、俳優の賀来賢人さんを起用した新CMを制作し、デジタルやOOHを中心に広告出稿をしました。CMでは、ひとりひとりの生活に役に立つ様々なジャンルの映像に賀来賢人さんが触れて、日常が豊かになっていく様子を、「きっかけが、流れてくる。」というキャッチコピーと合わせて表現しましたが、よりこのメッセージを深く訴求していくべく、新橋というエリアを選び、OOHを中心としたアクティベーション施策を実施しました。具体的には、新橋のフラッグ広告、新橋駅の駅張りやサイネージ、また新橋エリア付近の仮囲いやサイネージ広告を実施しました。
―今回、なぜ新橋におけるOOHメディア広告へのご出稿を選ばれたのですか?
新橋はビジネスパーソンの多い街というイメージがあると思います。このエリアにおいて、TikTokのOOHメディア広告を掲出することで、TikTokは若者向けだというイメージを持つ生活者やメディアに向けたギャップ・意外性を作り、より多くの興味を引こうと考えたからです。OOH単体では局所的なマーケティングですが、PRやSocialでの広がりを狙うことで、全国のユーザーにも情報を届けていけると考えました。
また、街を1つに選定することで、訴求したいオーディエンスの解像度が上がり、広告におけるコミュニケーションもシャープになると考えました。
―広告の効果をより発揮させるために、施策で心がけた部分はございますか?
より見ていただく方々に共感されるクリエイティブを目指していくべく、実際に新橋のビジネスパーソン500名にヒアリングを行い、最近やってみたいこと、困ったことなどの生声を「SHIMBASHI 100 VOICES」と称して100通り収集しました。
そして、これらの実際のインサイトや悩みへのアンサーとして、様々なジャンルのTikTokクリエイターによる100種類の動画コンテンツを選定し、実際にOOHメディア広告で掲載しました。また、一部のクリエイティブ内にはNFCチップを入れ込み、スマートフォンをかざすだけで動画URLに遷移するようにしました。
TikTokはクリエイターや、そのコミュニティを大事にしています。
OOH広告に出演いただくことは、何百、何千万再生を経験するクリエイターにとっても、まったく異なる感覚の喜びを感じていただけることがあります。クリエイター、またそのクリエイターのファンの方々にも喜んでいただけるよう、施策内容は意識をしました。
―広告出稿後の、具体的な社内外での反響を教えてください。
•Web記事露出数:約140件
•X上でのキャンペーン投稿数:約44,000投稿
•掲出されたTikTokクリエイターによる投稿数:約60件以上
※TikTok、及び博報堂による調査結果
―OOHメディア広告によるブランド貢献を、どのように調査や評価をされているのでしょうか。
オンライン調査での媒体認知率、ブランドリフトの検証を行いました。
OOHメディア広告に限らず全媒体を横断して調査を行うもの、枠もしくはエリア別のOOHメディア広告に絞り調査を行うものの2種類があります。過去行った調査データがありますので、認知獲得効率やブランドリフト獲得効果の向上にむけて、PDCAを回しながらメディア選定しています。今回の新橋エリア出稿も、それらの検証の結果をうけて実施を決めたものになります。
―JR東日本の車両サイネージを対象とする番組配信プラットフォーム「TRAIN TV」でもTikTokを拝見しました。コンテンツにおける目的や、評価も参考に教えてください。
今回の新橋でのアクティベーション企画と同様、より多くの方々へTikTokを少しでも自分ごと化していただくことを狙いとしてお取り組みをさせて頂きました。「TikTok TRAIN TV」企画では、まだTikTokを使っていない方々へ、生活に役に立ったり、ちょっと笑えたり、癒されたり、そんな幅広いTikTokクリエイターの魅力的なコンテンツを届けていくべく、生活者の方々が毎日接触する場所である「電車」のプレイスメントを活用させて頂きました。(※TikTok はTRAINTVのコンテンツパートナーとして、共同で番組を制作)
「TRAIN TV」では毎週放映内容を変えていたので、1週間などの単発ではなく、長期間掛けてTikTokのブランディングに繋げていくことが出来たと思います。実際に、放映開始から1ヶ月後と半年後に実施した調査では、JR東日本ユーザーにおけるTikTokへの「自分向け」イメージの伸び率が約2.6倍になり、長期間に及ぶ施策の効果も検証することができました。
長期間施策を行うにあたり、季節やイベントに沿ったクリエイティブを意識したのですが、自主視認メディアの特性も相まって、押しつけがましくない形で生活者に寄り添えたことが、結果的にサービスのブランディングにつながったとも考えております。
有意義なお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。
OOHメディア広告の魅力を、実際の事例をもとに言語化いただけたこと、とても嬉しいです。
編集部が注目したポイントを以下にまとめました。
生活動線であるOOHに掲出することで、ターゲットへリーチを重ねていけること
街の価値やクリエイティビティの幅を上手く活用出来れば、局所的な展開ではなく、PRやSocialでの広がりによって全国のユーザーにも情報を届けられること
自主視認メディアのため、生活者の邪魔をせず、クリエイティブを押しつけがましくなく感じていただけること。場所や季節、イベントに関連したクリエイティブであればより効果を高められる。
最後までご精読ありがとうございました。
※本施策について、駅係員へのお問い合わせはご遠慮ください。