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2022.06.07

【NEWS RELEASE】ジェイアール東日本企画と野村総合研究所が共同で 「デジタル時代におけるメディアミックス」を検証

jeki×NRT共同 デジタル時代におけるメディアミックス

株式会社ジェイアール東日本企画(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:赤石 良治、以下「jeki」)と、株式会社野村総合研究所(本社:東京都千代田区、代表取締役会長兼社長:此本 臣吾、以下「NRI」)は、デジタル時代におけるメディアミックスに関する共同研究を行いました。

デジタルシフトで生活者の触れるメディアやコンテンツが急速に多様化したことで、企業は自社のメディア戦略を再構築する必要性が生じています。そのような中行われた本研究では、広告主のメディアミックス(複数メディアへの広告出稿)の実態を俯瞰して見た上で、いまのデファクトスタンダードとなっている「TV×WEBの2メディア展開」と「TV×WEB×OOH※の3メディア展開」の比較検証を行い、3メディアで展開する際の最適予算配分についての検証を行いました。分析はコロナ禍における最新の生活者データを使い、ポスト/withコロナ時代でも普遍的な価値を導出しております。

今回導き出された結果はデジタルシフトと新型コロナウイルスの感染拡大という2つの大きなエポックを経た企業各社がこれから迎える新たな時代のコミュニケーション戦略を検討する上で有用なものと考えます。
リリース(PDF)はこちら

    ※Out Of Home。交通広告や屋外広告など

Ⅰ.メディアミックスの実態

・NRIインサイトシグナルが収集・蓄積する企業各社のメディアミックス(複数のメディアを組み合わせた展開)の過去3年間の出稿パターンを分析したところ、およそ6割が2メディア、3割弱が3メディアへの出稿で、双方合わせて9割弱が2~3メディアでの展開で占められていた。どの業種でも半数以上がこの2~3メディアによる展開だった

・2メディアは「TV×WEB」、3メディアは「TV×WEB×OOH」に集中している
メディアミックスの86.6%は2~3メディア出稿

メディアミックスは「TV×WEBの2メディア」と「TV×WEB×OOHの3メディア」に集中。
この2つのプランがデファクトスタンダードになっている。

Ⅱ.2メディアと3メディアの広告効果の比較検証

・TV、WEBそして代表的なOOHである交通広告でシミュレーションした結果、「TV×WEBの2メディア」よりも、同じ予算内で「TV×WEB×交通の3メディア」に出稿したほうがKPI(生活者全体の購入意向)の押し上げ効果は高く、その開きは1.12倍だった

・Z世代をターゲットにしたシミュレーションでその開きは1.30倍まで拡大し、若年層をターゲットにした際の3メディア展開の有効性が明らかになった

「2メディア」「3メディア」の広告効果の比較検証

「TV×WEB×交通の3メディア」の方が「TV×WEBの2メディア」よりも広告効果は高まりやすい。
3メディア展開は特に若年ターゲットで有効に機能する。

Ⅲ.3メディアの予算配分による効果の比較検証

・3億円の媒体予算でシミュレーションした結果、広告予算配分を「TV65% WEB20% 交通15%」にしたプランのKPI(生活者全体の購入意向)の押し上げ効果が最も高かった

・Z世代をターゲットにした場合の最適予算配分は「TV40% WEB35% 交通25%」。若年層はWEBと交通の配分を上げることでKPIの押し上げ効果が高まる傾向がある
「TV×WEB×交通」3メディアの最適コスト配分

TV:WEB:交通=65:20:15。
若年ターゲットはWEBと交通の配分を上げると効果は高まる。

「TV×WEB×交通の3メディア」が広告効果が高い

これらの結果の背景には、以下のことが影響しているものと考えられます。

①3つのメディアが補完し合い、生活者のタイムラインをフルカバーしている

「家の中で触れるTV」と「デジタル上で触れるWEB」、さらにその両者の対極にある「家の外でリアルに触れる交通」をプランに組み込むことがイエ⇔ソト、デジタル⇔非デジタルを往来する生活者の1日のタイムラインをフルカバーすることにつながり、メディアプラン全体のバランスが高まる。つまり「安定したリーチのポートフォリオ」が実現していると考えられる。

②3メディアの重複接触でクロスメディア効果が増幅している

3つの異なるメディアへの出稿により、1つの広告について複数のメディアで触れる生活者が増大する。複数メディアでの重複接触は、購入意向などの態度変容が起こりやすい状況を生み出すことに結び付いている。

③「若者やイノベーティブな層に届く」交通広告が効果を底上げしている

圧倒的なリーチ力を誇るTV、スマホやPCを通じて四六時中接するWEBに加え、「マーケティング価値の高い若者や先進層などにスクリーニングされたボリューム層(ポテンシャル・マス)に高頻度でリーチする」交通広告ならではの特徴が、広告効果の底上げに貢献している。

昨今、デジタルシフトおよび選択と集中の観点からメディアを絞り込んだ広告展開がみられますが、今回の分析結果はデジタル時代においても複数のメディアによる重層的なコミュニケーション(メディアミックスやクロスメディア)がパフォーマンスを高めることを示唆しています。

以上より、jekiではポスト/withコロナ時代のメディア戦略として、TV×WEB×OOHによる「トリプルペイドメディア戦略」が有効と考えます。これはイエとソト、デジタルと非デジタル(リアル)を往来する現代の生活者の生活様式に即し、特徴の異なる3つのペイドメディアを相互補完感的に融合した展開により効率的なリーチと効果の最大化を図るものです。

トリプルペイドメディア戦略

〈 本分析について 〉
本プロジェクトの分析データは全て「NRIインサイトシグナル」によるものです。
コロナ禍にあたる現在の実態が反映されたデータを基に分析しております。

■「Insight Signal(インサイトシグナル)」
広告主(企業)の広告活動の効果を、オリジナルデータを用いて測定するNRIのサービス。
データは3,000名のシングルソースパネルに対する2ヶ月間のアンケート調査を年間通じて継続実施して取得。メディア別の広告効果を生活者の視点で評価することを目的に、同一の調査対象者に対して、テレビ、新聞、雑誌など多様なメディアの利用状況、広告との接触状況、購入意向、実際の購入行動などを測定 (参照 https://www.is.nri.co.jp/)。

■グラフ3-4の分析データ概要
対象者:関東に在住する20~69歳男女(集計値は人口構成に合わせてウェイトバック処理)
サンプル数:各調査回2,500~3,000ss(調査回によって変動)
対象時期:2021年7月-9月

AUTHOR

ライター ジェイアール東日本企画 恵比寿発、

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