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基本用語の解説 デジタルサイネージ関連

デジタルサイネージ

屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ネットワークに接続したディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステム。交通広告では、駅や電車に設置された映像表示装置(ネットワークされたシステムを含む)。ビジョン、モニター、ディスプレイ、チャンネル、プロジェクター、電子看板などとも呼ばれる。

HD (エイチディー)

「High Definition」の略。高精細・高画質映像のこと。いわゆるハイビジョン。(NHKが商標登録)
※フルハイビジョンは FHD=2Kとも言う。その上が4K・8K。画面を構成する画素数が概ね1366×768ピクセル前後。

SD(エスディー)

「Standard Definition」の略。標準画質映像のこと。DVDなどの画質640×480ピクセル前後あるいは720×480ピクセル前後のもの。

ピクセル=画素数=画面解像度

色情報(色調や階調)を持つ最小単位、最小要素である画素の数。
1920×1080=FHD=2K、1366×768=HD、1024x480、640×480=SDなどと表記する。数が多いほど高画質。

画面アスペクト比

サイネージ画面の長辺:短辺比のこと。画面の縦・横の比率である画角と言うこともある。HDで16:9、SDで4:3が一般的。

HDCAMテープ(エイチディーカム)

HD向けの記録素材。入稿メディアのことを指す。より高画質で記録できるようにしたのが「HDCAM-SR」。

BETACAMテープ(ベータカム)

SD向けの記録素材。入稿メディアのことを指す。より高画質で記録できるようにしたのが「BETACAM-SP」、デジタル記録方式にしたのが「Digital BETACAM」。

ビデオコーディック

動画・静止画等のデータを圧縮(エンコード)・伸張(復元・デコード)するプログラム形式のこと。これが合わないと再生できない点に注意。WMV9(Windows Media Video 9)、H264、MPEG(エムペグ)など。種類は豊富。

動画ファイル形式、画像ファイル形式

サイネージの入稿データ形式。動画ではWMV9(ダブリューエムブイナイン= Windows Media Video9)、MPG2 PS (エムペグツーピーエス・PS=プログラムストリーム)、MPG2 TS(エムペグツーティーエス・TS=トランスポートストリーム) デジタル放送やブルーレイで使われている形式。静止画ではJPEG(ジェイペグ)が一般的。

インチ

サイネージのサイズ表記。対角線の長さをインチで表す。1インチ=2.54cm。車両サイネージは15、17インチ、駅サイネージは65、70インチが多い。

ビットレート

動画データ等を圧縮するときの1秒あたりデータ量。一般に、ビットレートを大きくすると画質・音質は向上する。
9.8Mbps - DVD-Videoに記録できる最高画質。15Mbps - 地上デジタル放送のハイビジョン放送の品質。

フレームレート 29.97fps

1秒間に何枚の静止画を用いて、動画を作成しているかを表す数値。この数値が高いほど画面表示は滑らかになる。
例)29.97fps = 1秒に 29.97 枚の静止画を使用 (fps = frames per second)

ロール

サイネージで繰り返し表示する単位。1ロール6分・6分ロールなどと表記。ロールする時間が短いほど露出回数は増える。

4K(ヨンケー)

フルハイビジョン(FHD)の4倍の表示画素を持つ表示サイズ、標準の16:9のアスペクト比によるピクセルはFHDの縦横2倍で3840×2160。Kはキロを示す。3840が4000に非常に近いので、切り上げそう呼ぶ。より高画質。その上が、8K(ハチケー)。

プロジェクションマッピング

対象にプロジェクション(=投影)する映像をマッピング(貼り合わせる)映写方法技術または映像作品。平面に単純投映するのではなく、建築や家具などの立体物、または凹凸のある面に非常に明るい強力なプロジェクター等で投映する。
対象と映像がぴたりと重なり合うことで対象物が動いたり、変形したり感じさせることも可能。

ブラックアウト

ディスプレイの表示が消え、真っ暗になること。故障の一つ。

フィラー

空き枠に時間調整用に表示する環境映像や静止画等。

STB(エスティービー)

サイネージ制御用PCのこと。セットトップボックス。

トランジション(効果)

transition=(画面の)移り変わり、変わり目。画面切り替え時の映像効果を指す。フェードイン、フェードアウト、オーバーラップ、ページピールなど、さまざまな効果がある。

AR(エーアール)

「Augmented Reality」の略。拡張現実・拡張現実感と訳す。人間から見た現実世界を拡張するものを指す。コンピュータ技術を用いて、カメラに映った映像(人物等)にCGで作成したコンテンツを重ね合わせ、デジタルサイネージやスマートフォンで見せるといったものが多い。

VR(ブイアール)

「Virtual Reality」の略。仮想現実および仮想現実を作り出す技術。視覚およびその他の感覚器官に働きかけ、実際に存在しない仮想環境を現実のようにさせる技術である。ゴーグル型のVRヘッドセットが主流になってきている。

キネクト

「Kinect」マイクロソフト社がゲーム用に商品化したジェスチャー・音声認識によって操作ができるモーションキャプチャーデバイス。PC向け「Kinect for Windows」が出て普及した。カメラ、奥行きを測るセンサー、マイクなどを搭載している。
ジェスチャーコントロール、AR、バーチャルフィッティング(仮想試着)などでも使われる。同様の他社製品もある。

ビーコン

元は無線などの電波通信技術。現在は、BLE、音声、可視光などを使ったプッシュ型通信装置(方式)をビーコンと呼ぶ。

wi-fi(ワイファイ)

ネットワーク接続に対応した電子機器を無線 (ワイヤレス)でLAN (Local Area Network)に接続する技術。

GPS(ジーピーエス)

地球上の位置を人工衛星からの電波をもとに測位するシステムでGlobal Positioning Systemの略。全地球測位システムともいう。

Bluetooth(ブルートゥース)

数メートルといった近距離でデジタル機器同士で無線通信する技術。

TADSS(タッズ)

デジタルサイネージ標準仕様データから、各媒体社のデータ仕様に自動的に変換するプラットフォーム。

DOOH(ディーオーオーエイチ)

Digital Out of Home の略。自宅以外の場所で接触するOOHのうちデジタルサイネージのこと、あるいはそのデジタルサイネージを活用した広告のこと。デジタル屋外広告。

ダイナミックDOOH (ダイナミックディーオーオーエイチ)

デジタルサイネージの持つ即時性をより発展させたもので、センサーやカメラ、IoT の技術を活用して外部の状況や情報を取り込み、即座に広告の内容に反映させられること。

マルチビジョン

複数の画面で一つの大きな画面を構成するデジタルサイネージのこと。

5G(ファイブジー)

LTE-Advanced (4G)の次の世代となる第5世代移動通信システムのこと。高速・大容量に加え、多接続、低遅延(リアルタイム)が実現されることで、人が持つデバイスから IoT まで、幅広いニーズへの対応が期待されるもの。




出典:JAFRA「交通広告ビジネス概論2020」